触法少女 – ヒキタクニオ 著 徳間文庫 刊 – トウゴマで夫を毒殺しようとした妻はこの小説を読んでいたか?

 

「触法少女」 ヒキタクニオ 著

ワタクシ・UKPが気になった本をご紹介する、いいコピー的ブックレビュー。

今回は「現実の事件とリンクしてしまったかもしれない小説」をご紹介します。

トウゴマから猛毒リシンを抽出。夫毒殺未遂事件と重なる手口。

その「現実の事件」とはコチラ。

鹿毛陽子逮捕、毒物混入させ夫の毒殺図る-宇都宮市で殺人未遂事件(日刊時事ニュース)

“毒殺”未遂、妻逮捕 夫「胃腸炎だと…」(日テレNEWS24)

一部引用しますと、

栃木県警によると、逮捕された無職の鹿毛陽子容疑者( 33 )は 10 月 29 日、別居中の自衛官の夫( 34 )の自宅に侵入し、台所にあった焼酎にトウゴマから抽出した毒成分のリシンを混入させ、殺害しようとした疑いが持たれている。
(中略)
夫に話を聞いたところ、鹿毛容疑者とトラブルになり 3 月中旬から別居していることや 8 月中旬に自宅で焼酎を飲んだ際に体調が悪化したことが判明。自宅にあった別の焼酎を調べた結果、植物系の毒成分が検出されたという。

ということで、動機は明らかになっていないものの、鹿毛陽子容疑者が何らかの理由で夫の焼酎に青酸カリの約1万倍の毒性を持つとも言われる猛毒「リシン」を混入、毒殺を図ったという事件ですね。

で、問題となるのが、このリシンという猛毒の入手方法。

 その後の警察への取材で鹿毛容疑者の自宅からリシンを抽出できる「トウゴマ」とみられる植物などが押収されていたことがわかりました。

「トウゴマ」とはどのような植物なのでしょうか。トウゴマは観賞用として販売もされていて、その種から抽出してできる「ひまし油」は石鹸の原料に使われたり、下剤として服用されることもあります。ですが、種の絞りかすには猛毒・リシンが含まれているのです。この種4~5粒ほどで人を死に至らしめるといいます。

「(摂取すると)下痢をしたり、おう吐したり、いろんな臓器が不全になり死んでしまう。昔から毒殺に使われた有名な毒」(日本薬科大学・伏谷眞二教授)

引用:TBS News i

という報道の通り、このリシン、トウゴマという植物から抽出することが可能なんですね。

おそらく普通の方はそんな知識はないと思います。

ですがワタクシUKPは、ニュースで「トウゴマ」「毒殺」と耳にしたとき、すぐに「リシンだ!」とピンときました。

その理由が、この「触法少女」という小説を読んでいたからなんです。

トウゴマから抽出したリシンで、完全犯罪を目論む美少女

今回紹介する「触法少女」という小説は、母親に捨てられ施設で育った美少女が、復讐のために母親とその恋人を毒殺し、完全犯罪を成し遂げようとする物語。

小説自体としては、犯罪小説としての衝撃的などんでん返しや犯行に至る経緯を描いたサスペンス小説的側面、少女の抱える葛藤や心の機微を丁寧に描いたジュブナイル小説としての側面など、非常に多面的で深みのある作品です。

中でも印象的なのは、その復讐の手段として登場する猛毒リシンを、中学生でも入手できる植物「トウゴマ」から抽出する場面。

施設で暮らしているためインターネットが自由に使えない少女が、いかにしてその情報を手に入れ猛毒を作りだしていくのか。その過程を丁寧に描いたこの作品の前半部分は、UKPの脳にしっかりと「トウゴマ→リシン」という情報とともに刻まれました。

そう考えると、夫毒殺未遂事件で逮捕された鹿毛陽子容疑者もこの小説を読んでいたのではないか? という疑念が湧いてしまうのです。

では、恒例のチャートです。


今後、供述の中で「触法少女」の話題が語られる日が来るのかもしれませんね。

もしかしたら「社会に悪影響を与える」などとして出版差し止めになったりして。

そうならないうちに読むならコチラ → 触法少女 – ヒキタクニオ 著

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